福山城の北、備後護国神社の横にある人権平和資料館で、『知覧展~福山からの特攻~』という企画展示が期間限定で開催されています。
知覧(ちらん)とは、鹿児島県にある町の名前です。
1945年に本土最南端の陸軍特攻基地となり、各地から集結した若い隊員たちが出撃した場所のひとつ。
今回の『知覧展~福山からの特攻~』では、福山出身の特攻隊員の遺影や遺書などを中心に、知覧から沖縄への特攻の実相と福山出身の特攻隊員の足跡が展示されています。
『知覧展~福山からの特攻~』
こちらが人権平和資料館です。
人権平和資料館の場所は、福山城の北側で、備後護国神社の西側にあります。
『知覧展~福山からの特攻~』は、2021年1月17日(日)~2021年3月28日(日)までの期間、開催されています。
『知覧展~福山からの特攻~』は、2階の展示室で展示されています。
特攻に至った経緯や実際の飛行服、関連書物、福山出身の特攻隊員の遺影や遺書が大きく展示されています。
そして、同じく特攻隊員として出撃された方々の遺影や遺書も壁面にずらっと展示されており、書き記された家族・両親・兄弟などに対する思いがぐっと突き刺さります。
また、人権平和資料館の1階には、『福山空襲の実相と戦時下のくらし』が常設展示されており、1945年8月8日の福山空襲の実相や投下された焼夷弾とはどういうものだったのか、戦災状況や戦時下の暮らし等について詳しく知ることができます。
知覧特攻平和会館のHPによると、次のように記述がありますので、特攻隊として出撃された方の半数近くが知覧から出撃されていたということが分かります。
特攻作戦には、知覧基地を始め、宮崎県の都城など九州の各地、そして当時日本が統治していた台湾など多くの基地から出撃していますが、知覧基地が本土最南端だったということもあり最も多く、全特攻戦死者1, 036名のうち、439名(中継基地となった徳之島・喜界島を含む)、全員の半数近くが知覧基地から出撃しています。
(知覧特攻平和会館)
また、広島県から特攻隊として出撃され、戦死された方は28名とのこと(陸軍沖縄戦都道府県別特攻隊員戦死者数)。
今回の展示では、「疾風(はやて)」や「隼(はやぶさ)」などの戦闘機などの展示はありませんが、当時どんな状況だったのか、どんな思いを残して出撃されたのか等がひしひしと伝わってきます。
入館料は100円で、高校生以下は無料。
(市内在住の65歳以上、障がい者及びその介護者が入館するときも無料)
鶴田浩二主演作「雲ながるる果てに」放映
映画会:鶴田浩二主演作「雲ながるる果てに」
内容:本土南端の特攻基地を舞台に、戦争のもたらした若き特攻隊員たちの苦悩、悲劇を感動的に描き、類型的な反戦映画を越えた名作。
日時:3月7日(日)① 10:00~ ② 13:30~
場所:福山市人権平和資料館
入場無料
※新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては、中止になる場合があります。
人権平和資料館への行き方
人権平和資料館には、車で向かう場合、どんどん池(蓮池)の南側を東西に通る道から行くと良いと思います。
道路沿いにこのような看板が出ており、無料で利用できる人権平和資料館専用駐車場があります。
また、すぐ隣にある備後護国神社には、先の大戦に関わる多数の慰霊碑が設けられていますので、参拝なされるのもよいかと思います。
毎年8月8日には、備後護国神社前の広場にて、慰霊のために『みたま祭』が開催されています。
『知覧展~福山からの特攻~』の基本情報
期間:2021年1月17日(日)~2021年3月28日(日)
場所:福山市人権平和資料館(福山市丸之内一丁目1番1号)【Googleマップ】
電話:084-924-6789
開館時間:9時半~17時(入館は16時半まで)
入館料:一般100円、(高校生以下、福山市内在住の65歳以上、障がい者及びその介護者が入館するときは無料)
休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)
駐車場:あり(無料)
HP:人権平和資料館
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