私の体は不良品だったとおもっていたころ
「私の体は不良品だった」これ、ほんの5年ほど前まで、私が自分自身について思っていたことです。
今から考えると、、、自分の体に対して、そしてこんな素晴らしい命をくれた両親に対して、な~んと失礼なことでしょうか。
呼吸のお話しを担当させていただいています、呼吸アドバイザーの藤井です(^^)前回は冷えと呼吸についてお話ししました。
まだ読まれていない方はこちら
→手足が氷みたい!その辛い冷えはあなたの浅い呼吸が原因かも?【しなやか呼吸日和】
読んでくださった方の中でも、「呼吸ひとつで体と心が変わる!」と、言われても・・・そ~んなバカな。呼吸って今も普通にしてるじゃん!!
そう思われる方も多いかと思いますので、今回は少しだけ私の体験を書かせていただきますね。
最初に書いたように、自分の体が不良品だと思っていたころの私は…
子宮内膜症による2度の手術、関節リウマチの治療で病院に通い、頭痛がひどく常に鎮痛剤を持ち歩き、肩こり首こり腰痛は当たり前。ガチガチの冷えに、便秘、下痢、動悸、月経痛、関節痛、ぐっくり眠れない、疲れやすくいつもダルい…
などなど。今書いていて自分でもびっくりするくらいの(^^;)、たくさんの体の不調を感じていました。
それでも、学生時代体育会系で頑張り屋さんの私は(笑)まだまだ大丈夫!頑張れる!!と思って、子育てに、フルタイムの仕事、家のことやあれこれ、いつも何かに向かって走り続けているような日々を送っていました。
そんな生活の中で2回目の子宮内膜症の手術の後、ふと
「あれ、、、私の生活これでいいんだろうか。何かが間違ってるから、こんなに体がしんどいんじゃない?」
と気付いたのです。その気付きが、呼吸法との出逢いのきっかけになりました。
呼吸法を始めたことで、私はみるみる元気になり、今では病院に通うこととほとんどないくらい。
誰でも持っている呼吸のチカラ、その本当のパワーをたくさんの方に届けたい!と思い、今は呼吸アドバイザーとして活動しています。
体と心はつながっている
体と心のつながり。これってきっと、誰でも普段感じていることだと思います。
例えば、体がヘトヘトに疲れている時、なんだか心もどーーんと重たくなるようなことありますよね。
例えば、頭痛や肩こりがひどい時、ついついイライラして普段は怒らないようなことで怒ってしまうことはありませんか?
例えば、す~ごく体がスッキリして目覚めのよい朝、心もウキウキと軽くなるのを感じたことがありませんか?
体と心のあるあるですよね(^^)
私自身も、体調が悪かったころは、いつも何かを不安に感じ、小さなことにむしょうにイライラする。それでは会社では、それなりによい顔をするクセに家に帰って一番大切な家族にヒステリックにイライラをぶつける。そんな心の状態でした。
な~~んとイヤな奴なのでしょう(/ω\)
でもね、言い訳をすれば、それだけ体がとっても辛い状況だったのです。自分の心がコントロールできないほどに、体がボロボロになっていたのです。
「息」は「自らの心」
「息」という字は「自らの心」と書きます。
ご自分の呼吸を思い出してみましょう。
怒っている時、どんな呼吸をしていますか?緊張した時、悲し時、不安な時・・・
反対に、嬉しい時、楽しい時、ワクワクしている時。幸せな時、ゆったりと寝ころんでいる時。
自分の心の状態と、呼吸の状態。つながってるんだな~ということを感じていただけるのではないかと思います。
調和道丹田呼吸法の大家、藤田霊斎師は、「心は心をもって制せられず。心は息をもって制すべし」という言葉をのこされているそうです。
私はこれを初めて聞いたとき、心の底からほっと安心したのです。
私にとって、心はどうにもコントロールできないものでした。
一回イライラスイッチが入ると、これをどうしたらオフに出来るのか分からない。イライライライラ、、、どーーん!と爆発して「私って、こんなイヤな人間じゃなかったはずなのに・・・いったいどうしてこんなイヤな奴になってしまったんだろう」そう落ち込んで、そんな自分がさらにイヤになる。この繰り返しだったのです。
「心は息をもって制すべし」
心が乱れて仕方がない時、呼吸を変えることで心に働きかけることができる。その言葉は、心がコントロールできない私の悩みに、明るい光のように感じました。
ですがこれ実は、皆さんも普段から当たり前にご存じのはずなのです。緊張した時、疲れた時「深呼吸して」っていうでしょう??あえて、意識してみないとなかなか気づかないことかもしれませんね(^_-)-☆
呼吸は、吐いて、吸う
緊張した時、疲れた時、深呼吸をする。さて皆さんは、その”深呼吸”で本当に心がリセットできたり、リフレッシュできていますか?
うーーん、イマイチよく分からない。そんな方は今やっている深呼吸の仕方が間違っているかもしれません。
呼吸という字を見てみると、「呼ぶ(吐く)、吸う」そう、呼吸の基本は、吐いて、吸う。とも言われています。
私達は、呼吸と聞くと、新鮮な空気をたくさん吸わなきゃ!と考えて吸うほうに意識が向きがちです。
ですが、考えてみましょう。あなたの体の中には、汚れた、老廃物の混ざった空気がたくさん残っています。その汚れた空気をまず、しっかりと吐き出してあげないと、新たしい新鮮な空気は入ってこないですよね?(^_-)-☆
呼吸は、吐いて、吸う。今日からは、緊張した時、疲れた時、まずは「吐く」ほうを意識してみると、上手にリセット出来るかもしれませんよ♪
声を出して息を吐く練習
では呼吸の仕方の練習です(^^)
本来、呼吸をするための器官は鼻です。鼻から息を、ほそ~く長く吐いていく練習をします。
ですが、普段たくさんの方と呼吸のレッスンをする中で、鼻でほそ~く長く息を吐くって難しい!そういわれる方が非常に多いです。
分かります、分かります。最初は私もその一人でした。鼻で吐くと、「ふんんっ~~!」と鼻息荒く(笑)5秒ほどで吐き終わってしまう。
ちなみに、今は1分近く息を吐き続けることができますが。。。最初からココを目指さないでください!
今のあなたの普段の呼吸より、ほんの少し長く吐ければOK!そして、鼻で吐くコツがつかめない方は、「声を出して息を吐く練習」をしてみましょう(^^♪
まずは、座って少し姿勢を正します。猫背の姿勢や、反りすぎて力の入った姿勢では、深い呼吸はできません。
そして、息を吐くときに、「おーーー」と声を出してみましょう。声を出して息を吐くことで、お腹が自然に動く腹式呼吸に近づきます。
「おっーーーー」と吐いて、しんどくなる前に吸う。
「おっーーーー」と吐いて、しんどくなる前に吸う。
「おっーーーー」と吐いて、しんどくなる前に吸う。
呼吸をしながら、少し自分の体の内側に意識を向けてみます。そうすると、ご自分の声が、体の内側に心地よく響いているのが分かるでしょう。
声を出すことで、息をほそ~く長く吐くコツ、お腹が動くコツ、そして自分に意識を向けるコツをつかんでいきましょうね。
最初から上手にできなくても気にすることは全くありません。そして呼吸法は本来、気持ちがよいもの、充分にリラックスして心地がよいもの、です。
ですので、頑張って息を吐くぞ~~!早く体が元気になりたんだ~~!そんな気持ちは手放し、ゆったりと優しくやわらかく続けてみましょう。
今、体や心の不調に悩んでいる方も。あなたの体は、決して不良品なんかじゃありません。
とっても神秘的でかけがいのない、大切な大切な、体といのち。やさしい呼吸を続けていくことで、ふと・・・